四国作旅

一宮・仏生山(いちのみや・ぶっしょうざん)とは[香川県高松市]

香川県高松市南部に位置する一宮・仏生山エリア。一宮町には讃岐一宮である田村神社と、その別当寺であった四国八十八ヶ所霊場第83番札所一宮寺があり、また隣接する仏生山町には初代高松藩主松平頼重の菩提寺として創建された法然寺があるなど、このエリア一帯には高松を代表する宗教施設が集積している。
一宮・仏生山の周辺は門前町として栄えた歴史を持ち、近年は風情のある建築物や街並みを活かしたまちづくりで注目されている。
また、このエリアの宗教施設には二至二分(夏至冬至・春分秋分)の太陽を意識した構造・配置がみられ、古代から近代に至る太陽信仰および浄土信仰を今に伝える場所としても興味深い。

一宮・仏生山(いちのみや・ぶっしょうざん)とは[香川県高松市]

一宮・仏生山つくり旅 〜浄土世界の聖地探訪編〜

春分と秋分は、お彼岸の中日であり、昼と夜の時間が同じになりますが、これは昼と夜の境がなくなり、古代においては彼岸=あの世と繋がる時を意味していました。
讃岐一宮である田村神社と四国八十八ヶ所霊場第83番札所一宮寺が、二分(春分・秋分)の太陽によって結びついていることや、隣の仏生山地域の法然寺(高松藩初代藩主・松平頼重公の菩提寺)においても二至(夏至・冬至)を意識した聖地配置が見られるなど、高松市の一宮・仏生山エリアは、太古の太陽信仰の名残が数多く見られる場所です。
このツアーでは日本の聖地/レイライン研究の第一人者・内田一成氏のガイドのもと、一宮・仏生山エリアを自転車で巡り、聖地の現場で内田氏の解説を聞きながら、参加者自ら聖地探索を行うことで、讃岐という国の成り立ちと古の人たちの思いを感じとります。

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事前レクチャー

聖地探訪ツアーは、聖地に秘められた意味を現地を訪ねながら解き明かしていくものですが、事前の知識があるほうがより深く楽しめます。
事前のレクチャーでは、ガイドの内田一成氏が一宮・仏生山エリアをレイライン(聖地の構造)の視点で調査したレポートを元に、地域の歴史や文化、その聖地性を解説します。また、聖地探索のための基礎知識やレイライン調査の手法、使用するスマホアプリのレクチャーなど、ワークショップ形式の実践的なレクチャーも行います。

 

第83番札所一宮寺

四国八十八ヶ所霊場第83番札所一宮寺。
大宝年間(701〜704年)に建立され、年号にちなみ大宝院と称された後に行基が堂宇を改修し、讃岐一宮である田村神社の別当寺として「一宮寺」に改めたとされます。
一宮寺の本堂は東面し、その先は田村神社に当たります。一宮寺から見ると二分(春分・秋分)の太陽が、田村神社の背後から昇り、田村神社から見ると一宮寺の方向に没するという東西を意識した聖地の配置です。
その配置が意味する「彼岸(=あの世)との繋がり」について、内田氏からレクチャーを受け、境内にある見所スポット「地獄の釜」なども見学します。

 

法然寺・ちきり神社

仏生山来迎院法然寺。
建永2年(1207)、法然が讃岐配流の際に立ち寄った那珂郡小松荘(現まんのう町)に生福寺が建立されたのち、寛文8年(1668)、高松藩初代藩主松平頼重が、荒れ果てていた生福寺を法然寺と改名。松平家の菩提寺として現在の仏生山中腹に移転整備しました。
法然寺の本堂とその他の堂宇は、西を背にして浄土宗らしく浄土信仰の体裁を整えています。松平家の墓所が置かれた仏生山「雄山」と、鎮護社としておかれた「ちきり神社」のある「雌山」の雌雄の山は、夏至の日出と冬至の日入を結ぶ二至ラインに一致します。
浄土世界がランドスケープ的に描かれた法然寺一帯は、仏生山公園やため池など、自転車で走っても気持ちの良い場所。此岸(この世)から彼岸(あの世)へのストーリーを体感しつつ、高松藩主がこの場所に込めた再生と繁栄への願いを読み取ります。

 

船山神社・船岡山

社伝によると、孝霊天皇の皇女・倭迹迹日百襲姫命(ヤマトトトビモモソヒメノミコト)が当地の船岡山に登ったことに由来する神社。
当初は伝承の地である船岡山に社殿が置かれていましたが、長宗我部元親の焼き討ちによって失われ、その後、別当神宮寺の境内に社殿を移したのが現在の船山神社です。 本殿の傍には楠樹齢千年余り、幹周り12.8mの大楠があります。
旧地の船岡山には古墳群があり、南にある船岡池の土を盛ってできた山のようにも見えます。仏生山の街を自転車で巡りながら、船岡神社を参拝。船岡山一帯の伝承と聖地の成り立ちについて考察します。

 

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ツアー概要

モデル行程 13:50 一宮寺集合
14:00 内田一成ガイド事前レクチャー
15:30 一宮・仏生山エリア聖地探訪サイクリング
18:00 一宮寺帰着・解散
所要時間目安 約4時間(自転車走行距離は約9km)
参考料金 15,000円(税別)/人 (10名催行の場合)
※ガイド料金、資料費、保険料、Tyrellなどスポーツミニベロのレンタサイクル費が含まれます。
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